研究者のためのSNS「ResearchGate」の紹介と効果的な使い方

研究者向けのSNSであるResearchGate。自身の研究成果を世界中に発信でき、一方で他の研究者の情報にアクセスできます。 オンラインで交流し、お互いの関係構築や研究のブラッシュアップに活かすことも可能です。 この記事ではリサーチゲートの内容や使い方を紹介致します。

ResearchGateは研究者が自由に共有、討論できるオープンネットワークの場

ResearchGateとは、研究者が情報を共有したり、気軽に議論をしたりできるネットワークの場です。現代的な言葉で表すなら、研究者のためのソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)といえるでしょう。世界中の研究者の取り組みをオープンにし、情報共有を進めることで研究者同士のつながりを深めます。研究者が自身の論文やデータセットなどを共有することもあれば、他人の研究論文に対しての質問をすることも可能です。このように、報道機関へのプレリリースや審査のためのプレプリントを待たずして研究者の論文に目を通せます。また、気になる研究者をフォローして適宜情報をチェックすることもできます。

2008年にボストンでResearchGateがリリースされ、現在本部はドイツにあります。2013年には、世界的にも有名なビル・ゲイツによる出資も行われました。2020年現在、世界193ヶ国で1,700万人以上のメンバーが登録しており、その中には79人のノーベル賞受賞者もいます。(参照元:https://www.researchgate.net/about

ResearchGateができること

ResearchGateでできることについて具体的にご紹介します。

論文のアップロード

ResearchGateでは、自身の論文をアップロードする機能があります。単にアップロードできるだけでなく、他の人にどれだけ読んでもらったか、いわゆる「既読」の履歴をトラッキングする機能もあります。自身が執筆した論文がどれだけの人にResearchGate上で届けられたかを確認することができるのです。

論文のダウンロードとリクエスト

自身がアップロードできるということは、他の研究者の論文をダウンロードして閲覧することも可能です。また、もし興味のある論文がアップロードされていない場合、その研究者に対してResearchGate上の「Request full-text」から簡単にリクエストを送ることができます。

質問・回答

研究や関連する実験やデータについて疑問点がある場合、ResearchGateを介して「Questions」のメニューより質問を送ることができます。
反対に、自身が論文をアップロードしている場合、質問が届くこともあります。ResearchGate上で寄せられた質問に回答することも可能です。

フォロー機能

いわゆるSNSの典型的な機能ですが、気になる研究者をフォローして最新の情報をいち早く入手する機能もあります。論文に限らず、研究状況や最新のアクティビティを知ることができます。

仕事を探す

ResearchGate上でアカデミックポジションや企業内の研究員の求人も公開されています。画面上の「Jobs」を選択すると確認でき、仕事内容や場所、専門分野などの項目から絞り込み検索もできます。
予め自身が希望する条件を登録すると、マッチする求人が新たに出た際に通知を受け取る設定もできます。

登録方法とメールアドレスの設定方法

ResearchGateは以下の手順に従って登録します。
①まずResearchGate(https://www.researchgate.net/)の登録ページを開き、「Join for free」ボタンをクリックして登録を開始します。
②学生、企業・政府、医療従事者など該当するものを選択します。画面の指示に従い、氏名や所属、メールアドレスなどを記載します。メールアドレスは、個人のアドレスではなく、大学など所属する組織のメールアドレスを登録する必要があります。
③名前を登録すると、自動的に自分の名前と関連した論文が表示されます。自分が執筆したものであれば「I am the author」ボタンをクリックすると、自筆論文を紐づけできます。この作業は後からでも可能です。
④自分の学位、これまで出版したことのある論文の有無、研究分野の項目を入れて、「Request free account」ボタンをクリックすると、本人認証メールが届きます。届いたメール内の「Confirm email address」をクリックして、ログインすれば登録作業は完了です。

ResearchGateの利用時に注意したい点

他の研究者の論文を気軽に閲覧でき、自身の研究も広く公開することができるなど、研究者のSNSとして利便性が高いのは事実ですが、利用時に注意すべきポイントもあります。
まず、「著作権」については細心の注意を払うべきです。研究では、単独ではなく共同で行うことも多いでしょう。特に共同研究の場合、ResearchGate上で論文を公開する際には共同執筆者から事前に許可を得る必要があり、1人の研究者の判断で勝手に進められません。

また、出版される予定の論文のなかには、出版社によって公開に制限がかけられている場合があります。例えば、世界的な学術出版社の「Wiley」は、初稿から査読後の正式出版・公開の3バージョンによって下記のような制限を課せています。

1. Submitted Version (preprint) : 査読・リビジョン前の初稿。出版社への投稿後、公開可能。
2. Accepted Version (postprint) : 査読・リビジョン後の最終版。正式出版の後、理工医学では1年、人文社会科学では2年が過ぎれば公開可能。
3. Version of Record (VoR) : Wiley Online Libraryで正式公開されたもの。原則的に掲載ジャーナル以外の公開は禁止。
(参照元:http://www.wiley.co.jp/blog/pse/?p=30591

実際に出版社が著作権を所有する論文が自由に閲覧できる状態になっているとして訴訟が起きているケースもありますので、入念に確認しておきましょう。(参照元:https://www.enago.jp/academy/researchgate-removes-1-7-million-articles/

また、幅広い論文を閲覧できるなかで、その信頼性にも留意する必要があります。世界中の研究にアクセスできるなかで、h-indexやRG Reach、さらにはRG Scoreといった研究の信頼性を示す指標(評価スコア)も参考にするとよいでしょう。もちろん、自身も研究者としてこの3つの指標を向上させると、信頼性や影響力が増すことになります。

一般社会にSNSが普及しても、研究者同士ではネットワークを構築しづらいのが従来でしたが、ResearchGateの登場により状況が変化しています。著作権などには注意を払いつつ、最新の研究成果にアクセスしたり、自身の研究成果を広げたりするのに効果的に活用するとよいでしょう。

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