J-STAGEとCiNiiの違いは?それぞれの検索方法も紹介

オンライン上で論文を検索・閲覧できる「J-STAGE」と「CiNii」。どちらも論文など学術資料のデーターベースサイトですが、それぞれどのような違いがあるのでしょうか。この記事では、これら2つの違いについて解説します。

J-STAGE・CiNiiは学術資料を探せるサイト

J-STAGE(科学技術情報発信・流通総合システム)とCiNii(NII学術情報ナビゲータ)は、どちらも論文や雑誌などの学術資料を検索できるデーターベースサイトです。PDFなどで本文が公開されているものは、そのまま無料で閲覧できます。
どちらも論文を探す際によく使われるサイトですが、どのような違いがあるのでしょうか。

J-STAGE・CiNiiの違い

ここでは、J-STAGEとCiNiiの大きな違いである「運営元」「インターフェイス」の2つを説明します。

運営元

J-STAGEは「国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)」が運営しています。一方、CiNiiを運営しているのは「大学共同利用機関法人情報・システム研究機構国立情報学研究所(NII)」です。それぞれ別の法人ですが、どちらも国内外の大学や研究機関と連携して学術情報を公開しています。

インターフェイス

J-STAGE・CiNiiは、どちらもサイトのトップページに設置されている検索窓にキーワードを打ち込んで検索します。しかし、J-STAGEのトップページには検索窓のほかにも、新着タイトルやアクセス数ランキングなどが表示されており、情報量が多いのが特徴です。一方、CiNiiのトップページは検索窓がメインというシンプルな設計になっています。

J-STAGE・CiNiiでの検索方法

それぞれの検索方法について、違いを確認していきましょう。どちらのサイトもいろいろな検索方法が考えられますが、ここでは基本的な論文検索の一連の流れを紹介し、比較していきます。

J-STAGEでの検索方法

J-STAGEサイト上のすべてのジャーナルを検索する場合、トップページの検索窓を使ってそのままフリーワード検索をするのが手っ取り早いでしょう。検索コマンドの下にある「詳細検索」をクリックすると論文タイトルや著者名を指定して検索できます。さらに言語や発行年、分野などにチェックを入れて論文を絞り込むことも可能です。

CiNiiでの検索方法

CiNiiは検索窓が論文検索・著者検索・全文検索の3つに分かれているので、選択してフリーワード検索をしましょう。論文検索を選択した場合、すべての論文から検索するか、本文がある論文から検索するかを選ぶことができます。そのまま本文を読みたい場合は、ボタンを切り替えておくと便利です。また詳細検索でタイトル・著者名・出版年などを打ち込むこともできます。

J-STAGEとCiNiiの違いはほとんどないように見えます。しかし、国は論文の電子化をJ-STAGEに一元化する方針を示しています。各学会も順次J-STAGEへ移行していることを考えると、論文検索は「J-STAGE」がより便利になっていくかと思われます。

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