academia.edu とは?論文共有や意見交換もできる研究者向けSNSの活用法

研究者SNSは研究者同士の交流だけでなく論文の閲覧や査読などさまざまな機能を備え、研究活動に欠かせないものとなっています。その中でも世界最大規模のacademia.eduについて、詳しく解説します。

世界最大の研究者SNS「academia.edu」とは?

「academia.edu」とは、2020年8月現在で1億3300万人以上が利用する世界最大の研究者向けSNSです。アメリカ・サンフランシスコを拠点に2008年9月からサービスを開始して以降、研究活動に欠かせない場として発展してきました。ドイツのResearchGate、イギリスのMendeleyと並び研究者SNSのビッグ3と称されています。
この3社は同じ2008年に誕生しました。academia.eduとResearchGateはSNSツールという形で始まり、Mendeleyは文献管理ツールにSNS機能を付けたような内容でスタートしました。互いに切磋琢磨しあった結果、今ではほぼ同等の機能を備えています。
academia.eduは発足当初、主に研究者同士の交流と研究者のプロファイルとして活用されていましたが、次第にリポジトリとして研究者の研究成果を所蔵し公開する機能などが強化され、研究活動になくてはならないプラットフォームとしての役割を担うようになりました。

academia.eduの活用法

academia.eduが提供する多くの機能のうち、主な4つの機能とその活用法を紹介します。

①自分の論文をアップロードして反応を確認できる

academia.eduのメイン機能として「Analytics Dashboard」の機能があります。登録者自身がアップロードした論文のアクセス数や引用数を確認できる機能です。直近のアクセス数と引用数を確認できることで、アップロードした論文の注目度をある程度把握でき、モチベーション維持に役立ちます。有料プランに登録している場合は、閲覧した相手がどこの国の人か、自分の論文にたどり着いた時の検索ワードは何か、などの詳細情報もわかります。

②2,600万の論文の閲覧ができ、研究者及び研究分野をフォローできる

academia.edu では2020年8月現在2600万の論文をアーカイブし検索、閲覧、ダウンロードが可能です。論文へのアクセスは利用者が最も重視しよく活用する機能の一つで、とくに本来は有料でしかアクセスできないコンテンツのフルテキストを見ることできます。

③研究者及び研究分野をフォローできる

研究者のフォローはResearchGateなどほかのSNSでもできますが、研究分野のフォローはacademia.eduのみが持つ優れた機能です。研究分野をフォローすると、その分野の論文が投稿された時にニュースフィールドに表示されるようになるので、最新の情報を見落とすことなく得られます。
自分が論文をアップロードした際にも、自分のフォロワーでなくとも分野のフォロワーの目に触れるので、より多くの人に見てもらいやすくなります。

④「セッション機能」で論文の査読が可能

自筆論文の投稿前のドラフト版をアップロードすると他の研究者からフィードバックを受けられる「セッション」機能。投稿前に使えば正式な査読の前に多くの研究者からの査読を受けることになり、ブラッシュアップが可能です。
セッション機能では、投稿前の論文をアップロードした後に20日間、研究者よりコメントが受けられます。このコメントが可能な研究者は自身がフォローしている研究者や大学教員に限られ、セッションに他の研究者を参加させたい場合には論文をアップロードした本人の承認が必要となります。
この機能は掲載済の論文にも使え、その場合は見直しになったり新たな研究のヒントが得られたりします。

➄就職活動にも活用できる

サイトに自分の履歴書をアップロードすることができ、研究成果などを合わせてポートフォリオとして活用できます。共同研究者を探す際などにも研究者にとってポートフォリオを持つことは重要ですが、わざわざ作るのは負担に感じる人も多いでしょう。苦労して作らなくてもacademia.eduに登録した情報をそのまま活用できるので便利です。
求人情報を閲覧できる機能もあり、就職活動の場として有益です。

使用料は基本無料、有料のアカデミアプレミアムもある

academia.eduの登録は無料で誰でもできますが、有料のアカデミアプレミアムもあります。プレミアム版では、自分の論文やプロフィールへアクセスした相手についてより詳しい情報がわかったり、アップロードされたすべての論文の全文を対象に検索ができたり、またより細かい項目で分析したりと各機能がより便利になります。
ただ、研究活動に必要な機能は無料版でも満たしているので基本的には無料のコースで十分です。

academia.eduを使用する際の注意点

多くの機能を備えながら誰にでも気軽に使えることは非常に魅力ですが、注意すべき点がいくつかあります。
よく問題として取り上げられるのが、論文の著作権問題です。academia.eduで共有されている論文の中には出版社に許可されていない出版社版の論文が数多く存在します。これは出版業界でも重要視しており、改善に向けて動いていますが、何よりもユーザー自身が自筆論文であっても著作権の所在を考慮してアップロードする必要があります。
また、academia.eduに登録した個人情報をたどって「出版依頼」を装ったスパムメールなどの迷惑メールが届くこともあるようです。登録するアカウントは、そのようなメールが頻繁に届くリスクを配慮して決めましょう。万一、論文の出版などを提案するようなメールが届いても、提案してきた出版社が信頼できるかどうかをインターネットなどで調べ、怪しいと思ったら反応せずに無視した方が賢明です。

今や研究活動にとってSNSは重要なツールとなりました。その機能や注意点を知って、より有効に活用しましょう。

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