オンライン学会でポスター発表を実施する方法

オンラインでの学術大会が普及する中、web上でポスター発表の方法についても多くのお問い合わせをいただきます。
今回はオンライン学会でポスター発表を行うのにオススメのツールをご紹介致します。
メジャーな会議ツールZoomだけでなく、Vimeo、Remo、Virbelaなどの使用方法や事例もご紹介致します。

オンライン学会のポスター発表とは?

WEB上のポスター発表方法

オンライン学会でも、現地開催と同様にポスター発表を実施することができます。

従来のポスター発表では、発表者が実物のポスターを掲示し発表します。対して、オンライン学会でのポスター発表は、Web上にポスターを掲示して発表します。また、オンライン学会ではポスターではなくPowerPoint(PPT)やPDFを表示する場合もあります。

また、事前に録画したポスター発表動画をオンデマンド配信する形態もあります。メリットとして、時間の制約なく発表動画を見ることができる、発表動画を何度も撮り直しできる点があります。一方、リアルタイムの意見交換はできないため、メールやチャットから質問を募集するなどの工夫が必要です。

 

WEB上でのポスター発表のコツ

オンライン学会でのポスター発表は、以下の点に注意することをおすすめします。

・カメラ目線で話す

プレゼンテーションにおいてアイコンタクトは非常に重要です。オンラインの発表も同様に、PCの画面ではなくカメラに目を向けることで、視聴者は発表者がこちらを見ていると感じ、より集中して発表を聞くことができます。

・タイトルを工夫する

現地での発表であれば、参加者はポスターをざっと見てから発表を聞くか考えます。しかし、、オンライン学会ではポスターが会場に並ぶ訳ではないため、発表のタイトルから判断します。そのため、聞き手の興味を引くタイトルにすることが重要です。

・見やすいデザイン

ポスターのデザインは、シンプルで見やすくすることを心がけましょう。具体的には、文章を詰め込みすぎず適度な余白をとる、色やフォントを統一する、長い文章は箇条書きにするなどが挙げられます。

ポスターのデザインについては、こちらのページもご覧ください。

<学会発表(ポスターセッション)用ポスターの作り方ガイド>

・積極的な意見交換

ポスター発表は他の研究者との意見交換の場でもあります。しかし、オンライン上では発表者との距離が遠くなり、質問のハードルが高くなりがちです。そのため、発表者から聞き手に呼びかける、チャットでの質問を求めるなどを意識しましょう。

 

オンラインポスター発表でよく利用されるツール

Zoomブレークアウトルーム(ビデオ会議を小部屋に分割)

Zoom のブレイクアウトルームは一つのアカウントの中で、いくつかに分かれたルームを持つことができる機能です。
一つのアカウントで50までのブレイクアウトルームを作成することが可能です。 各ルーム内でポスター発表を行い、 参加者は自由にルーム間を行き来きします。

 

Remo(テーブルごとでweb会議)

(Remo公式サイトより)

Remoは擬似イベント会場を作成し、あらかじめセットしたテーブルを参加者が自由に往来できるツールです。テーブルの数や人数制限はあらかじめ決められたパターンから選ぶことができます。

同じテーブル同士の人間が自由に意見を交わせるのでリアルに近いコミュニケーションの形になります 。インストールやダウンロードが不要で、すぐに立ち上げることができます。

発表者ツールで発表や挨拶を会場全体に行ったり、企業ロゴや画像を設定をして企業の PR 枠を設けたりなども可能です。

Remoに関してはこちらもご参照ください。

Remoを使った学会・研究会の懇親会開催の方法

 

Virbela(ヴァーチャル上でポスターを展示)

(Virbela公式サイトより)

Virbela(バーベラ)は仮想空間を用いた新しいオンライン学会の開催方法の一つです。バーチャルワールド内でリアル開催の学会のように一箇所に集まることが可能になります。

掲示形のポスター発表や、ステージ上からのポスターを用いた口頭発表など様々なことが可能です。日本ではまだ開始したばかりの事例が少ない新しい学術大会の発表方法になります。

使用方法としては自身のパソコンにアプリをダウンロードし、アカウントを作成します。 ログインするとまず自身のアバターを作成するところから始まります。 アバターはあらかじめ決められたキーをクリックすることで拍手拍手ダンスなどのエモートをすることができ、よりリアルに会っているかのような動きをさせることが可能です。

ポスター発表だけではなく、総会口頭発表委員会など限られたスペース内で限定された参加者のみでの会議も可能です。Virbelaが持つ一番の特徴はVirbelaに再ログインすればポスター発表からその後の交流会まで、ソフトを変えることなく通しで楽しむことができるというのも魅力の一つです。

Virbelaに関してはこちらもご参照ください。

バーチャルツールVirbela(ヴァーベラ)を使用した学術大会サポート

 

vimeo(オンデマンド配信で動画でポスター発表)

vimeoは世界で最も使用されている動画配信プラットフォームです。画質の良さから、各国のクリエイターにも人気で世界中からたくさんの動画がアップロードされています。

セキュリティが高く、ダウンロード禁止や、公開するサイトを限定することも可能。コメント欄を使用すれば、質疑応答もでき、いいねボタンを使用して優秀演題賞を決定するなど幅広い活用方法が期待できます。

 

オンライン大会専用webシステム

さまざまな会社から学術大会向けの大会支援システムが提供されています。

その大会支援システムの中にポスター発表に対応するような機能がついているものもございます。ポスター発表に対応してる機能のシステムを使うことでオンライン上でポスター発表をスムーズに行うことが可能です。

例えば、弊社が提供するシステムの一つには

・ポスター発表の掲示
・Web会議
・発表者への質問 / コメントの送信
・オンデマンド動画の配信
・オススメの演題を自動で提案

などをワンストップで行うことが可能なツールもあります。
SOUBUN.COMでは様々な大会支援システムをご用意しておりますので、ご希望があればお気軽にご相談ください。

 

オンラインポスターでのツール利用事例

次にオンラインポスター発表で各ツールをどのように利用しているか事例をご紹介いたします

Zoomのブレークアウトルームを利用する方法

Zoom のブレイクアウトルームは2020年秋頃バージョンアップがされブレイクアウトルームと言われる分割されたオンライン上の会議室を自由に行き来することが可能になりました。これによってポスター発表などのように会場を複数持たなければならない時に、一つずつズームのアカウントを契約することなくポスター発表の部屋を作ることが可能になります。

実際の利用方法としては、ブレイクアウトルームでポスターを複数作成し、ポスター発表を行う際に参加者は自由にポスター会場を行き来することで、ひとつのアカウントで複数のポスター会場を移動することが可能です。

また発表については PDF 形式のポスター発表資料を画面共有し、そちらの画面を閲覧しチャットで質疑等を行う場合や、ポスター会場でそのままLIVE配信でポスターのプレゼンテーションを行う場合がございます。

質疑応答についてはライブで直接音声でやり取りすることが可能です。

 

Remoを利用したポスター発表

Remoを利用したポスター発表は、一つのテーブルごとに発表者が一人着きます。そこでは、画面共有ができるので発表者はポスターを常に表示します。

テーブル名称も自由に変えることができるので発表内容や発表者名をテーブルに表示しておくと参加者は発表タイトルを見て選んで着席することができます。

何人の参加者が、どんな形が着席しているかというのがパットを見てわかるので、参加者の少なそうな発表を選んで着席したり逆に参加者が多く席に座れない場合は席が空くまで待っていただくこともできます。一つの発表に着席できる人数に限りがあるので、参加者が殺到してお話がなかなかできないというような心配もありません。

 

Virbelaを利用したポスター発表

Virbelaには大きく分けて二つの料金体系があります。
今回は月額200名までの参加で2000ドルというチームスイートを利用したポスター発表の仕方をご案内します。

料金は参加人数によって異なります。チームスイートは最大36部屋にの貸し会議室のようなイメージです。 36個の部屋を発表した事に割り振り、部屋内に最大3面のポスターを掲示する場所があります。 部屋の中はプライベートスペースとなり、部屋の中に入っている人だけの会話を楽しむことが可能です。

掲載が可能なのはウェブサイト10 PDF ファイルで画像ファイル( PDF、JPEG、PNG) です。 アップロードは参加者、権限保持者どちらでもアップロードすることが可能です。 また動画の掲載も可能です。 どの部屋で誰か発表しているかを一目でわかるように部屋の上にはねむボックスがありそこを編集することで参加者にも分かりやすく表示されます。 またフロアには、受付屋休憩するためのソファースクリーンなどがあり自由に仕様変更が可能です。

 

vimeoを利用したポスター発表

vimeoは動画をアップロードするプラットフォームです。音声付きパワーポイントをmp4へ変換し動画をアップロードしたり、zoomの録画機能を使用して動画を作成します。1動画ごとにURLができるので大会サイトや、PDFなどにURLを貼り付け公開することで閲覧が可能です。
中には、live配信をしながら、動画を共有し、配信の安定性を保ちながらliveで質疑応答を行う学会や、オンデマンド配信で1、2ヶ月限定された参加者にのみ視聴を許可するパターンも多く学びを深められると話題になっています。

 

大会支援システムを利用する方法

大会支援システムを利用したポスター発表のやり方は大きく三つあります。

一つ目は、 PDF をオンライン大会サイトに掲載する方法です。

PDF 形式なので今までのポスター発表と同じように A0サイズのような形でポスターデータ発表データを作成し、そちらをアップロードすることで、ポスター発表をご覧になる方はアップロードされている PDF を閲覧することで、ポスターを確認することができます。また、質疑応答についてはチャットでやり取りする場合やベッドルームなどでオンライン上で質疑等を行う場合があります。

二つ目のやり方はポスター発表を発表スライド(PowerPoint) の形で実施する方法です。

こちらはオンライン大会でよく見られる開催方式で、通常のパワーポイントのスライドをめくるような形でオンライン上に掲載した発表スライドを確認する方法になります 。

最後のやり方はポスター発表を車等の会議ツールを利用しライブ形式で発表を行う形です。この形はポスター発表の発表者が業務上で発表を行い質疑応答もそのままリアルタイムで実施するやり方になります。

上記のどのパターンでも大会支援システムを利用することで大会参加者のみがアクセスする環境を作り、PDF の閲覧もしくは発表スライドの確認もしくはズームのライブに参加という事を行うことが可能です。

 

各ツールの利用料金例

・Zoom
料金は、1アカウントミーティングのproプランで2000円となります。参加可能な人数は100名ですが、オプションで500名、1000名1アカウントが1つの会場のイメージです。同時並行の会場が例えば3つある場合は3アカウントが必要になります。ただし10アカウント以上になると自動的にプランがプロからビジネスに昇格し、1アカウント2700円、最大参加人数は300人までとなります。
その他にもウェビナープランもありニーズに沿って契約することで料金が異なります。

・Remo
Remoの料金は、3パターンに分かれています。参加人数と利用時間により料金が異なります。
ホスト、ディレクター、プロデューサー、ブティックプランがあり参加人数は50名〜850名までとさまざまです。ミニマム125ドル〜契約ができ、スタンダードなディレクタープランでは最大200名、テーブルの最大人数は6名まで、イベントの連続使用時間は150分となっています。

・Virbela
Virbelaは、チームスイート、会議場、オープンキャンパスといった3つのプランがあり使用するプランとユーザーごとに料金が異なります。
10ユーザー100ドル、200ユーザー2000ドルという月額固定の料金と、1日限定で仮想空間のホールを貸し切るプランがあり、参加人数と使用する主なパターンによって適切なプランを買うことが必要です。現時点で日本語のサポートがなく、現地のスタッフとのやりとりが難しいといった懸念点もあります。

・vimeo
契約方法はさまざまですが、年間契約がスタンダードです。プランはPlus、Pro、Business、Premiumに分かれ月700円〜カスタマイズプランまでございます。
主な違いは、使用容量やストリーミング配信が可能かどうかなどさまざまです。一番スタンダードなプランはProプランで1週間にアップできる動画容量は20GBまでとなっています。年に数回講習会を行う学会や協会様にはおすすめです。

SOUBUN.COMのポスター発表サポート

当社では上記の形でご紹介した各種ツールを立ててサポートすることは可能です。
各ツールの利用方法が分からなくてもお気軽に弊社にお問い合わせください。
各種ツールの契約各種ツールの設定代行発生するの当日運営サポートなど幅広く対応しております 。

SOUBUN.COMではオンライン大会のサポートを総合的に行っており、参加登録演題登録のサポートから当日オンライン上での発表会場(webページ)の作成、またポスター発表会場の手配も可能です。
オンライン大会の開催でお困りの際は、ぜひSOUBUN.COMにお問い合わせください。

 

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